ユタ神様 その1
■奄美には「ユタ神さま」と呼ばれる方々がいて、死者の口寄せや未来が見える異能力者として民間に知れ渡っている。
■私事で恐縮ですが、私の子供が2歳の頃、毎晩咳込んでそれはそれは大変な苦しみ様でした。
その時、知人にユタ神さまを勧められました。
「3つも病院を変わって、全然ダメなら試しに行ってごらんなさい」こうして、あるひとりのユタ神さまを訪ねたのでした。
普通のオバサンが、普通の民家の前で、掃き掃除をしています。
「あの~ッ」
「お尋ねですか?」
「はァ・・・・・」
2Fの部屋に通されて、オバサンに言われました。
「あなた、名瀬市の○○町に住んでいるでしょう?」
「お住まいの屋根の色はブルーだね」
「近くに川が流れているよ」
「そこいらは、昔、田んぼか畑だったんじゃあない?」
すべて、ビンゴでした。
初対面の方にこんなことを言われりゃ、ちょっとしたカウンターパンチです。
訊かれたのは、私と子供の干支だけでした。
その後は、虚空に向かって誰かと何やら話している風でした。
それから、わりあいに簡単な処方箋を教わり帰宅しました。
言われた通りの事を子供にしましたら、あら、不思議!我が子は、その夜から、すやすやと眠れるようになったのでした。
投薬の効き目がやっと現われたと表向きはそう言っておりますが、ユタ神様、その節は・・・・。
■言い残す間もなく逝ってしまった方の口寄せや、進学、開業の相談と言う風に、オカルト的に見えるかもしれませぬが、ある種コンサルタントでもありましょう。
行方不明のご主人を捜し当てたり、亡くなった本人しか知らぬはずの事を話したり、エピソードは多いのですが、ここでは省きます。