縄文人のように生きる

ゾウの寿命は70年、ネズミは3年、ヒトは30年。
サイズの小さい動物ほど心臓の鼓動も呼吸のペースも世代交代のスピードも速く、大きい動物ほどゆっくりとなる。
体重30gのハツカネズミは、体重3tのゾウよりも18倍速く進んでいる。
動物は、一生の間に心臓が15億回鼓動する。
ネズミは、3年の間に15億回、ゾウは、70年かけてのんびり15億回。
人間は、体重60kgとすると26.3年の寿命となる。
実際、発掘された骨を調べると縄文人の寿命は31歳、ヒトは本来30歳程度との事。
昭和22年の平均寿命は、男・50歳、女・54歳。
それが、この半世紀の間に30年ものびてしまった。

原因は、1.平和で豊な世の中になり、子供や青年の死亡率が下がった事。
2.医療の進歩や医療設備の充実で老人の死亡率が下がった事。
夏は冷房、冬は暖房の快適な暮らしがある。野生の動物なら、牙を失ったり、走れなくなることは、即、死に直結する。

ヒトは、街を造り安全を得ているため寿命が延びたのだ。
資源エネルギーで動く機械を使う現代人は、すべて人力で仕事をしていた縄文人に比べると40倍速いスピードで生活をしていることになる。

仕事にかかる時間を縮めた分、ゆとりの時間が生まれているハズの現代人。
便利さが生み出した余剰の時間を、さらに速さを追及するのに費やしてしまう。
奄美のユックリズムは、この限りではないという事なのだろうか?

食物、ストレス、おだやかな環境、奄美の島唄は、長寿の潤滑剤として存在するのではないだろうか?

80年の人生、そんなに急いでどこへ行く? (盗作)

参考文献:「時間~生物の視点とヒトの生き方」、続「時間~生物の視点とヒトの生き方」本川達雄著
日本放送出版協会

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