昨年8月、私たちは新民謡育ての親とも言うべき村田実夫(むらたじつお)氏を失いましたが、あれからそう間もないというのに、今度は島唄界の重鎮・福島幸義(ふくしまこうぎ)氏を失ってしまいました。あまりの突然な訃報に接し、人の命のはかなさを思い知らされた感じで胸が一杯です。中央公民館での民謡大会で、彼が倒れる間際まで唄を歌い三味線を手にしておられたという事は誠に福島先輩らしく、また残された私たちにも一つの救いでありました。
続きは下記書籍「大人青年」よりどうぞ
【大人青年】
朝花総集篇制作のきっかけ
1月に大阪難波の高島屋デパートで奄美物産展が行なわれ、我が社は初めて島唄のレコード、カセットテープを出品しました。その時売り場にいらっしゃったお客の1人が、
「いろんな人が歌った徳之島一切節を、1本にまとめたテープがあったらいいのになあ!」
と、おっしゃいました。その時は、軽く受け止めましたが、そのアイディアが少しづつ膨らんでいって、平成4年に【朝花(あさばな)節総集篇】になりました。笠利(かさん)節と東(ひぎゃ)節の朝花節を17名の唄者が歌っていますが、個性派揃いの傑作です。同じ唄が、個々人によってこんなにも違うという見本です。だからこそ島唄は生きながらえてきたのでしょう。
【朝花節総集篇 収録唄者17名】
◎笠利節
南政五郎/上村藤枝/池野無風/築地俊造
泊忠重/当原ミツヨ/作田秀光/上村リカ
◎東 節
武下和平/勝島徳郎/石原豊亮
坪山豊/大島ひろみ/吉永武英
徳久寿清/石岡春代/貴島康男
唄者・池野無風さん
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【大人青年】
このレコードは、現在廃盤です。